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プラスチックとの出会い

ハッピーバレンタインです。今日は皆さん愛に充たされるのでしょうか?

今投稿では、プラスチック愛について語りたいと思います。結ばれる運命の相手というのは気付かぬうちに出会っているものだという話です。

 

私が父の仕事を継いだのは色んな縁があってのことですが、おそらく、父が会社を経営していなければ、今、宮崎にはいなかったと思います。

宮崎に帰ってくるまで一番興味を抱いていたことはフォン=ノイマン・モルゲンシュテルン流期待効用仮説に対する非加法性公理(測度)からのアプローチでした。宮崎については地元の郷土史を手に入れて地名がどこから来ているのか考える程度で、それもいつからか谷川健一氏や大林太良氏の著書から始まり諸先生方の研究に魅了されながら縄文土器、更には建築家の白井晟一氏にまで行ってしまう始末でした。そこまで行ってしまうと、宮崎のみの字も見当たりません。

そんな風に父の仕事や宮崎から縁遠い生活を送っていたわけですが、現在の仕事、特にプラスチックとは心に残る出会いがずっと昔にあったことに後から気付きました。

 

2001年のことです。当時高校生だった私は学校の先生と生徒何人かで宮崎で開催されたノーベル・フォーラムに参加しました。ノーベル賞受賞者によるパネルディスカッションで、1988年から現在まで毎年数回開催されているのに、宮崎で開かれたのはその時の1回だけのようです。運命の出会いには格好の場です。その時来られた先生はアラン・マクダイアミッド氏(2000年化学賞)白川英樹氏(2000年化学賞)江崎玲於奈氏(1973年物理学賞)の3人でした。

そう、白川先生は「導電性高分子の発見と発展」で受賞されているのです。受賞翌年だったこともあり、ミーハーな私は参加者に選ばれた時、科学者の生の声を聞けることに興奮したような記憶があります。

不勉強な私がそこで何を得たかは覚えていませんが、こうしてプラスチックに関わる仕事をしていることに、あの日、私の心に種は蒔かれたのかもしれないのだなと思っています。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

有限会社アイ・エス・オー 長友