ブログ|有限会社アイ・エス・オー

オフィシャルブログ

リサイクルの市況動向関連事項

お世話になっております。

現在のプラスチックや鉄の再生原料としての需要における因子、関連事項についてトピックを挙げさせていただきます。

 

鉄は中国の影響が大きく、中国の需要減により2年前の低水準になっています(日経2024.9.20)。鉄製品にするときは加熱炉で圧延していくわけですが、その前の段階(実際に加熱炉に入れる前の品質検査前の段階)のスラブやビレットと呼ばれる鉄(原料)が寧ろ中国から大量に輸出され、世界全体で鉄は値下がりしているようです。
これから正月(旧正)と停滞は続くでしょう。

 

タイが廃プラの輸入停止です。

日本貿易振興機構(ジェトロ)の「ビジネス短信」の2023年4月10日記事に既に公式に上がっています。
「2025年以降の廃プラ輸入の全面禁止に向け通達案を公表(タイ)」

ごみの廃プラではなく、再生樹脂原料になる未加工廃プラと思っていただければ。細かい動向をここで述べることはできませんが、、、

 

特にプラスチックは世界的動向として外に持ち出さない、つまり、海外に出さず国内でリサイクルも完結する動きが顕著です。そうなると、理由は様々ですが、他国では用途があっても国内では需要のない再生プラスチック原料(樹脂)が出てきます。

再生原料になると、水平リサイクルは難しく、特にエンジニアリングプラスチックは基準を満たすことは困難でしょう。排出工場内での内生化するシステム作りが商社によって進められています。

内生化システム構築によって既存の外生化システムよりSDGsを目指せると説明、補助金を引っ張り出すことのできる規模が必要だとは思います。

 

SDGsの達成を目指すことを第一義に考えるなら、おそらく企業の集約化、一種の国営化が効率的だと思います。もう少し言い換えるなら、世界経済の基準を満たしつつ、世界規模で戦っていくなら、、、となりますかね。
まさに現在、そうした企業の統合が起こっているわけです。

 

中小企業ないし零細企業は、固有の武器を巨大企業に売っていくか、何らかの形で存在意義を残していくか、、、になるのかなとは思います。

特にハード分野は顕著でしょうし、量子レベルの精密さや理解が求められる分野は零細企業レベルで設備を整えられないのではないでしょうか?

 

趣味で研究費(補助)の採択案件等を見ながら、現在の研究最前線情報を拾うこともあります。趣旨や方向性を大まかに掴む程度ですが、既存の大型研究設備が大前提であり、その研究費単体で0からできることはほぼありません。
勿論、そうした設備をレンタルできる支援設備センターみたいなのもありますが、、、例えば光ピンセットを使ってみたいと思って、どこで使用させてもらえ、誰がどうやってそれを使用するのか、、、

 

まぁ、あまり評論家目線で語ると、できない言い訳ばかりになって、フロンティアスピリットの灯が消えがちなので、ここまでにして、、、

 

科学の発展にミスリードは重要で、その視点(フレームの外)から眺めることで、イノベーションは起きることもありますし、、、

 

何が正しいかはさておき、グローバルスタンダードの名のもとに、ローカル単位で現在のインフラを基にした説明をしようが長期的にはきっと正しい、世界規模でその方向をみれば正しくなるという原理が強いです。ローカル固有の原理はガラパゴス化されます。
だから、グローバルな正しい方向に合わせれば、日本がそこに合わせると、例えば環境への影響は短期的に非効率過ぎて大きく悪くなる(中長期的に良くなるのだろうか)とあっても、結局グローバリズムに合わせないと環境への取り組みとしては失格の烙印を押されます。

また、結局は、表向きには同じ方向を振り向いたふりして、ローカルでは、こっちが正しいんだから建前だけでいいと判断して、実は検査で違反していましたといったのが出てくるわけで、、、(性善説みたいな解釈をすれば)

 

正しいは難しいんです。

不条理ですらあります。

 

一括りにするものではないかもしれませんが、以下の2冊を挙げて終わります。

ダグラス・ラシュコフ氏『デジタル生存競争 誰が生き残るのか』
ダロン・アセモグル氏『技術革新と不平等の1000年史』その他

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

年末年始休業のお知らせ

ご無沙汰しております。
年末年始の休業のお知らせです。

12月28日土曜日より1月5日日曜日までとなります。
ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

2024年はどんな年だったか問われると、例年以上にマルチタスクに拍車がかかっており、ゆっくり物事を考える時間がなかったように思います。
そんななか、谷川俊太郎氏が亡くなられて、、、
新しく小説の世界にどっぷり落ち込んでいく余裕というべきか心の強度がないなか、詩だけは定期的に新しく取り込まないと、、、なんて思っていたわけですが、、、この「新しく」を簡単に自分の血肉にするのは難しく、「独自性」をしっかり気付くのは、、、また、、、
個人的には大江健三郎氏の文学的評論や読んできたものに影響を受けており、谷川俊太郎氏に対しては詩人を生業にする業というべきか、、、そのattitudeですよね。。。
大岡信氏が亡くなられ、、、大江健三郎氏が亡くなられ、谷川俊太郎氏が亡くなられ、、、本当に世界が消失していくように感じます。

2025年は量子力学誕生から100年とのことで、モチベーションはあがるわけですが、赤外線分光法が今現在は一番近くで感じられるものですが、「量子赤外分光 Quantum InfraRed Spectroscopy 」がホットな話題なんですかね。実用化までいけば、単なる小型化だけというか、私がいま欲しいツールなのかもしれません。
来月の現代化学(雑誌)にも紹介されるみたいですし、楽しみです。

量子を使いこなす、、、半導体の世界を見ても、基礎理論というよりエンジニアリング的な実用サイドへの応用面が重要になっているわけで、小型化のレベルが分子2個分のサイズになり、トンネル効果をどうクリアするか、その精度での量産化する必要があり、、、(以下、略

ちなみに弊社の分離膜、1次処理:限外濾過膜の穴(孔)はもう少し小さく、2次処理:RO膜は更に小さいです。そう考えると、分離膜は古典力学の範疇でなく量子力学モデルが必要ではないかと。。。統計力学が現象論的にアプローチできるので、実務的には求められないのかもしれませんが、浸透圧現象含めて、、、

趣味ないし自社内の範囲ならラズパイのような電子工作も自分でやる手はいくらでもあるので、高度な技術よりはエンドユーザーサイドのアイディアなのか、、、

資材や処理コストは上がり、労務費は上がり、事務手続きは増え、、、ネガティブになっていくばかりですが、少しずつ前に進んでいく、技術や知識の種を播いていくしかないのだと思います。
地道に信頼を積み重ねつつ、お客様のニーズに応えるための創意工夫、、、それ以上の何かを見つけていきたいと思っています。期待を超えないと面白くないのは重々承知しております。

最後までお読みいただきありがとうございました。

夏季休業のお知らせ2024

いつもお世話になっております。
夏季休業のお知らせになります。

8月10日土曜日~8月18日日曜日

となります。

定期業務のお客様に対しては、ご迷惑をおかけしないよう、一部出勤することはありますが、基本的にはお休みさせていただきます。

ご相談等ございましたら、緊急時はお電話(携帯転送あり)、休業日明けはお問合せからメールでご連絡いただけますと幸いです。

暑い日が続きますが、みなさまご自愛ください。

 

私は日中は、情報熱力学の趣味研究を進めていくか、モース理論等を深めて素粒子物理学に踏み込んでいくか、行列解析の勉強して量子情報の理解を深めるか、ATPエネルギー運搬分子モーターのキネシンについて調べていくか、、、
電子工作をして実験をするかも考えておりますが、、、もう間に合いませんね。

雨の詩

夕食どきだった。彼はどこで食事をしたらいいかわからなかったので、通りの街灯の下にたたずんでいた。突然、街灯が点り、石畳の上に複雑な光を扇のように広げた。なおも彼が立っていると、稲妻が光った。通りにいる人間がみんな顔を空に向けた。そうしなかったのは、彼と彼女だけだった。川を渡る一陣の風が、腕を組んで、回転木馬のように飛びはねて遊んでいる子どもたちの笑い声をこちらに投げかける。川風に乗って、窓から身を乗り出して子どもたちに叫んでいる母親の声が聞こえてくる。雨よ、レイチェル、雨よ―雨が降ってくるよ! 花売りが、片目で空を見上げながら、雨やどりの場所を探して走っていく。グラジオスや蔦のある花を積んだ荷車が今にも壊れそうな音をたてる。ゼラニウムの鉢がひとつ荷車から落ちる。小さな女の子たちが落ちた花を拾い集めて、耳のうしろにさす。駆け出していく人間たちの足音と雨の音がまじり合い、歩道で木琴のような音をたてる。―さらに、ドアが急いで閉められる音、窓がおろされる音が聞こえてくるが、そのうち、あたりは静かになり、雨の音しか聞こえなくなる。やがて、彼女がゆっくりとした足どりで、街灯の下に近づいてきて彼の横に立つ。空は、雷で割れた鏡のように見える。雨がふたりのあいだに、粉々に砕けたガラスのカーテンのように落ちて来たからだ。

「無頭の鷹」カポーティ(川本三郎訳)

 

GW休業のお報せ

GW休暇のご案内をさせていただきます。

 

4月27日土曜日から5月6日月曜日まで
お休みをいただきます。

 

機械設備・トラック等のメンテナンス作業も行いますので、ご理解いただけますと幸いです。

電話対応等はできますが、履歴が1日で飛んでしまうほど多種多様な電話が来ることもあります。
休暇後の対応でも大丈夫な場合、お問合せ(メール)よりご連絡いただけますと幸いです。

ご不便をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

 

 

【余談】
少し時間の余裕のできるこの期間は、論文の精読にチャレンジします。
普段は、論文概要ですませたり、中身を見ても狙い(方向性、やろうとしていこと)を追いかけながら、必要な基礎理論を意識したりしながら読みます。英語の論文が多いので、貧しいボキャブラリーでは、斜め読みもきついことがありますが。何となくわかった気になって、補完できそうな日本語資料を探して、そこにある問題意識やモチベーションを共有できるようになれば、ひとまず終了です。
GWなどで少し時間がとれるときは、一番読みたい論文の行間を埋める計算をします。
この埋める作業に必要なのが、単純な算数ではなく、色んな数理的条件とそこから生まれるアプローチ(分野)が発生し、適度にやるには大枠の理解と演習問題による経験を積む必要がある気がします。演習問題をじっくりやる時間はないので、解答をいきなり見ながらざっと掴んで、論文で実践して同じようにいけるか、、、が多いです。
今回は沙川先生の論文を読みたいと思っています。まぁまぁ基礎理論が足りていませんが、興味のあることだらけなんですよね。
熱力学、統計力学、非平衡系、、、情報理論の組み込み、分子モーター
たぶん表には出てませんが、素粒子理論のようにトポロジカルなアプローチも意識しながら、、、
無駄なあがきではありますが、私は私で覗きたい世界があり、もがける時間があればもがいています。今のところビジネス的な恩恵は受けておりませんが、環境保全へのアプローチとして得られるものがあるはずです。

金属その他機械取扱い実績

けっこうゴミで処分されていることが多いのが、機械類です。
所謂「何でも廃棄ボックス」に金属類が差し込んであったり、機械が投げ込まれていたり、するのを見かけることがあります。
勿論、廃家電は対象外ですが、弊社からの回収距離、プラと鉄の比率、銅や真鍮が使われているかなどの条件によって、処分費用が発生しないことがあります。

写真や機械名(メーカー、型番)などによって、直接見なくても判断できることもあります。倉庫の片付けをする際には、ぜひ声をかけていただければと思います。

以下、実績(例)となります。

・一斗缶等の空き缶
※シンナー、塗料の残液は有価物は難しいですが、作動油・潤滑油は無料回収できます。雨水が入っていると廃棄物になります。

・鉄、アルミ、ステンレス等の金属端材

・パソコンの本体、ノートパソコン
※弊社でデータ消去はできません。
(ディスプレイモニターは廃棄物になります)

・モーターのついた機械、外装が金属のもの
(外装がプラスチックだとプリンターなどは廃棄物ですが、ポンプやモーターがついているような機械は大丈夫です)

・被覆線、コード類
(マウス等だとプラ部分を切り落としてもらえれば受け取れます。USBコードはそのままで大丈夫です)

“・樹脂成型機修理時に取替して廃棄するようなものは金属部分がほとんどなので、弊社の御取引先で樹脂と一緒に持ち帰らせていいただくことも実績としてあります。
例:ホッパーローダー(樹脂原料ペレット吸引配送ローダー)、治具

 

樹脂プラスチック取扱い実績

弊社が過去に取り扱った中で現在も有価物お取扱いできる樹脂・プラスチックを一部ご紹介いたします。
弊社にお声掛けされる際の参考にしていただければ幸いです。
数量(重量)や回収距離等によって、条件がつくこともあります。

【使用済品】

異物が固着していないことが第一条件です。使用感はあっても再生原料化するので大丈夫で、擦り傷汚れは大丈夫です。

PP製箱等の硬質容器、PE製箱等の硬質容器、 PP袋、PE袋(HDPEとLDPEは分別されていた方が良い)、PPトレー

FEP管(単層HDPE製)、塩ビ管も実績はありますが、泥汚れや内部の侵入物は除去してください。

 

【未使用品】

工場出荷前の成型品(袋類の軟質品含む)、端材、ランナー品、破砕品、ペレット品

特注グレードかつ物性情報非公開ものでも相談に応じます(質問等で取扱いストックコストを想定し、サンプル検査で販路を決めます)。

ABS
ASA(AAS)
ETFE
FEP
LCP
PA12
PA46
PA6
PA66
PA6T(変性ポリアミド)
PBT
PC
PC/ABS
PE
POM
PP
PPS
PS
PVDF
TPE

諸事情でわざと書いてないものもあります。
フィルムやビニール類は単層品のみで、複層品は取り扱っておりません。

 

2024年3月現在情報

ポツンと空いた穴

天には星はあんまり見えんけど
そのぶん東京は地上に星が降るんだねえ・・・

「天の星は死人のためのもの」
遠くにありて美しい

「地上の星は生身の人間が汗水たらして作るもの」
綺麗なだけではないかもしれんけど
血の通うパワーと温度がある

             芦原妃名子『砂時計』

 

2020年4月1日に本ブログで引用しました。
記事のタイトルは「失われゆく宇宙」。

個人的な話にはなりますが、『砂時計』が好きで、仁摩サンドミュージアムにも足を運びました。近くの砂浜に行って、鳴り砂で遊びました。後ろ向きに歩く方がキュッキュ鳴りました。
もう15年くらい経つ昔の話です。

今日は樹脂分別したり、打合せに行ったり、行政への申請書類準備があったり、慌ただしかったのですが、剪定の時間を2時間弱作りました。
剪定は現在の形を整えるものでもあり、春以降を想いながら未来の準備をするものです。
今日は必要な時間でした。
2時間弱でも足の裏のアーチへの負担はあり、意識しないと足を引き摺ってしまいました。踵骨を真っ二つに割って丁度4ヵ月です。

最近の読書は専ら、非平衡統計力学に関するもので、そこから現象論的にアプローチしての分離膜近傍の解析(微積)を考えたり、どうやら昔やった有限要素解析も持ち込めるのかと考えたり、、、たまに急き立てられるかのように行列模型で時空のことを考えたくなったり、、、
芦原作品とは離れていたのですが、急に飛び込んできた訃報に、戸惑いながら1日過ごしています。

何の因果か、東京時代の友人が来週宮崎に仕事で寄るのですが、その友人というのが仁摩サンドミュージアムに一緒に行って思い出を共有した者で、、、

この哀しみを、失った宇宙の重みを共感してくれる友人が、来週やってくるのは、改めて実感しないといけない辛さもやってくるようで、、、

不意打ち過ぎて、なにものも埋められない穴が開いてしまったことが、ただただ忽然たる事実として在る、この触ることができない「在る」の処理に困ってしまいました。

 

 

 

……僕も
何かを残してみたいなぁ…
静かに
人の心に残すものを
あんなにすごくなくていいから

手に入れられなくていい
一瞬
ほんの少し触れるだけでいいから

決してつかめやしないあの月を
どうしてもつかんでみたくなるんだよ

         芦原妃名子『月と湖』

 

『月と湖』作中人物が中原中也「湖上」を口にした後の台詞。回想中の台詞。

年末年始休業のお知らせ

年末ぎりぎりのご連絡となってしまいました。

踵のアーチを真っ二つに折って3カ月、ようやく痛みを我慢すれば松葉杖なしでも歩けるようになりました(病院からは松葉杖なしの許可は出てませんが、、、)。

椅子から立ち上がるだけでも一苦労で、何をするにも時間がかかってしまい、10月以降はご迷惑をおかけしてばかりでした。
年が明ければきっと踵への荷重もかけられるようになり体幹機能を取り戻すことができるようになると思います。

 

年末年始休業のご案内です。

令和5年12月29日(金)~令和6年1月7日(日)

一部動くことはありますが、基本的にはお休みになります。
ご連絡等は承ることができますので、お問合せないしメール等でご連絡いただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。

 

「植える」という意味と「捨てる」という意味があった~piantare~

大聖堂の裏に一本の木があった
枝先までひたすら花をつけていた
風が花を啜っていく
ただひたすらのときのなか 生まれてくるものピアンターレには
「植える」という意味と「捨てる」という意味があった
「どちらもそこでひとり生きていくようにということだから」

イタリア人の先生は説明した
はじめに 植えるという形で捨てられていた と
そのときおもったが
ただひたすらのときのなか
捨てられたのかもしれない
植えられたのかもしれない

この木を過ぎて
ナッタ通りを下って行こう
いくつかの通りを行ったら
戻っているだろう
人の世に

          (伊藤悠子「この木を過ぎて」『道を小道を』より)