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物語が存在しない時代

何の意味もない独り言です。

物語が存在しない時代、つまりそれは日本近代文学の終焉ということだが、中上健次以降、そのことが露わになったのだ。

(中略)

言うべきことや語るべきことがなくただ手法だけがある時代

(中略)

言うべきことや語るべきことを持っているのは基本的に政治家だとわたしは思う。作家やその他の表現者は言うべきことや語るべきことがあって作品を作るわけではない。

(中略)
中上健次はキューバを知ることなく死んだ。

キューバの音楽とダンスは、(中略) わたし自身の中でベルリンの壁やソ連の崩壊に重なっていた。

(村上龍「寓話としての短編」1997.06)

今や政治も手法が前面に出てきたり、没入の仕方が分からない物語の政治が出てきたりしているような気がします。

ただ、、、ただ、だからと言って、活用できる手法が目の前にあるのに、それの見方が分からない(分かろうとしない)政治も、この混迷を極める現代においては問題ではないかとも思います。

実際政治に必要なのは,このような巨視的状態である.だれがどうということはまずまず問題ではない.この巨視的な社会状態がどう変化するかということが,関心事なのである.
 これは統計力学においてわれわれの当面する問題と本質的に同じ意味をもっている.多数の粒子から成る一つの物体をみているとき,その分子一つ一つの運動はわれわれの眼にははいらない.(中略)統計力学はわれわれに必要な巨視的な知識を,微視的な立場から簡明に与えてくれるのである.
 その基礎には,常に何か確率的なものが横たわっている.社会現象の場合にも,上にいったようなある巨視的な見方をするときには,だれだれがどうしたという微視的な立場を離れて,全体をある統計的な立場からみるということが基礎になっているわけである.

(久保亮五『統計力学』1952)

久保先生の隻眼には感服いたします。

70年以上前に書かれていたとはいえ、知らなかった文章ですが、私なりに研究していた時代、いや10代のあの時に知っていたら良くも悪くも勇気づけられていたと思う文章です。

留学時代「日本より五十年進んでいる」と世界一のドイツ数学に圧倒された博士に、独創への自信はまだなかったのではないか。ところが四十歳を目前に勃発した第一次大戦により、ドイツの本や論文が入らなくなった。「学ぶ」から「創る」へと切り換えざるを得なくなった博士は、五年間の激しい集中により大戦後間も無く、ドイツ数学を呑み込んでしまうような類体論を完成した。二十世紀数学の巨匠ヒルベルトが予想した理論を遥かに超えるものだった。生まれたものが余りに画期的だったので、本当に正しいのかどうか自信がなく、高木は「どこか間違えているはず」と証明完成のあと、一ヶ月も間違いを探し続けたという。ヨーロッパ最大の悲劇であった第一次大戦は、高木貞治の、そして日本数学の幸運であった。

(藤原正彦「天才には幸運がつきもの」2004.07.19)

情報過多の時代が続いている現在だからこそ考えさせられるとともに、ここまで人工知能が学習能力をもった時代だからこそ、とんでもない研究が生まれるような気もします。

人生は短いので、早くAGIが登場し、物的世界を構築できる統一理論を見せて欲しいとも。
そして、その後の世界だからこそ見えない人間の人間らしさがあるといった幻想も抱いています。そこに物語が再生するんじゃないかと。
まぁ、SFで何度も描かれた世界ではあるのだろうけど。

社員募集 2025

社員募集中です。気付けば、前回募集から3年半です。
新しい出会いを楽しみにしております。

(養老孟司氏風に言えば)脳化社会が進み、AGIの世界も目前です。

そうした中、私たちは脳が在ること、身体がここに在ることを、自然がそこに在ることを、より一層意識することが必要になっていないでしょうか?
ある種の不自由に陥っております。

私は自然も好きですし、ニューラルネットワーク構造のアルゴリズム(意思決定関数)も好きですし、身体を動かすことも好きです。

一緒に弊社で足を地に着けて、環境保全とは何か、一緒に考えましょう。

 

求人サイトには書ける量が限られるので、本ブログにも説明を書きます。
多少見やすくなるように、また改善しやすいように、Q&A形式にしてみます。

 

Q何の仕事の会社ですか?

A環境保全にまつわる色々な仕事に関わっております。

業種としては産業廃棄物業になります。処分設備としては廃油を対象とした設備があります。また、現在、廃油処分のニーズの高さを受けて、設備更新も行いました。
廃油に分離膜を使って処理する挑戦を行っています。

 

プラスチックの再資源化も手がけております。
A型就労移行支援事業所様とも協力しております。

どの企業様もゴミ削減には興味を持っております。弊社はそうした企業様の廃材倉庫を見て、どういう風にすれば弊社が買取することができるかを一緒に話し合っていきます。

廃棄物の流出や汚染にもアンテナを張っており、分離槽の清掃も行っています。

工場の緑地保全事業も行っており、草刈や剪定も行います。

 

Q残業は多いですか?

A基本的には納期に追われる仕事はありません。17時には作業終了となるようにしています。だから、18時以降の予定を組みやすいと思います。
年に2回ほど17時半くらいに終わることはありますが、それ以外は毎日17時10分には会社を出ることができます。

逆に、不必要に仕事の時間を伸ばしません。雨天時や猛暑日、土曜日は、2024年実績として、トータル37.5時間早く仕事が終わりました。

 

Q休みはどうなっていますか?

Aまず日曜日は休みです。そして、月に2日分好きなタイミングで半日から休みをとってもらっています。3日前申請で、他の従業員にも伝えてから、休みをとります。有給休暇と制度は似ていますが、有給休暇は別途あります。

祝日は取引先工場の関係で休日になりません。休みが必要な方は月2日の休みを利用して取得していただきます。

但し、GW、盆、年末年始の月はこの2日分の休みは用意していません。必要があれば、有給休暇を消化してもらいます。
GW、盆、年末年始ですが、取引先に合わせることになります。それでも、こういう時にしか休めないので、有給休暇推奨日5日を入れて、約1週間の休みが取れるようにしています。

2024年は日曜日52日、それ以外の休日35.5日、早上がり等計4.5日(37.5日)有給休暇取得日数平均9日(中央値8日)で、トータル101日(中央値100日)が休みでした。

 

Q入社後の給与評価はどうなっていますか?

A研修期間3ヵ月を経て、正社員登用となります。
トラック運搬業務をする、樹脂の種類を積極的に覚える、草刈等に参加するなどが条件になります。

きちんと仕事をするというのは、他の従業員と比べて明らかに作業に時間がかかっていないか、提出書類をきちんと出すか、報告をきちんとするか、リフトに乗ったものの携帯を触って時間潰しししている姿をよく見るか、などをチェックします。

他の従業員より時間がかかっても、プラスアルファでちょっと目につくゴミの片付けをしたり、取引先の担当者と情報交換したりしていれば、それは無駄の時間ではないのですが、取引先を出たのに一向に帰ってこないというのは困ります。

また、弊社の休暇として毎月日曜日以外の2日好きな日に休みをとるようにしています。本来であれば、前月にシフト表を作りたいところですが、休みが少ない分、柔軟に休みが申請できるようにしたいと思っています。ただ3日前を基本申請としているに関わらず、申請書が出ないと全体に迷惑が掛かります。

そうした当たり前に真面目に仕事をすることができないと、一番重要な信頼関係が築けません。信頼して仕事を頼めることがきちんと仕事をすることの裏返しになります。

 

(有)アイ・エス・オー 長友

2025夏期休業のお報せ

いつもお世話になっております。
夏期休業のお知らせになります。

8月9日土曜日~8月17日日曜日                                 

となります。

 

 

「であること」とは、物理的にはすなわち「粒子」であり、「すること」とは、すなわちプリゴジーヌの言う「生成」ではないか。

(中略)

古典的世界は「粒子」であり、近代世界は「生成」なのである。

(中略)

解剖学というのは、死体を扱う。死体には「生成」はなく、運動がなく、時間がない。(中略)「形態学」というくらいで、目を使うのである。

(中略)

私から見れば、目が先か、耳や運動覚が先か、という問題なのである。

(中略)

世界を見ているのは、それが物理化学的世界であろうが、社会であろうが、われわれの脳だ、ということである。したがって、脳の方に目と耳の分離があれば、やがてその分離は、われわれの「考え」のどこかに顔を出す。だから、世界は「古典的」になったり、「近代的」になったり、「停滞」したり、「進歩」したりするのである。

(中略)

いかなる真理も、すなわちいかなる脳も、「静的と動的な傾向を同時に持つ」からである。

(中略)

視覚と聴覚とは、別に「対立する」感覚ではない。とくにヒトの場合、両者は言語として、特異的な結合関係に至るのである。

養老孟司『カミとヒトの解剖学』

 

 

扇風機レンタル始めました

宮崎市内で扇風機を借りたいお客様はいらっしゃるでしょうか?

例年40台ほどレンタルされるお客様がいらっしゃったのですが、自社購入が決まって不要になってしまいました。もしかしたら、真夏に自社購入分では足らなくなって、レンタル依頼が数台あるかもしれませんが、、、

40cm羽が5枚の一本足扇風機です。背の高さは1,100mm~1,350mmに調整できます。
屋外使用は不可ですが、倉庫内で使用するのに適していると思います。

 

ほとんどが(株)シーズコーポレーション様のもので、弊社は2018年から2023年まで毎年5台ずつほど仕入れておりました。
リモコンなしの直接本体操作になり、首振りのONOFF、風の強中弱が設定できます。

 

工場内(倉庫内)で使用していたもので、毎年羽を外してA型就労支援所の方と清掃しております。

三本足よりはバランスが悪いですが、底面は数キロの重さになっており、家庭用の底面よりは安定しております。

三本足では場所を取られて倉庫で使用しづらいので、一本足のものだったら試しに今シーズン使ってみたいという方にお薦めです。
三本足も7台ほど在庫があります。

運搬費を考慮に入れても一度に3台以上借りれば1シーズンなら新品のものを同数買うより安くすむと思います。

正直ニーズが分かりませんが、メールの方が使用場所(納品場所)や台数の間違いがないので、弊社本ウェブサイトの「お問い合わせ」よりご連絡いただけますと幸いです。

弊社としましても扇風機40台は場所を取るので、来年以降も動きがないと、実験材料後のスクラップ化かなとは思っているところです。

暖かや蕊に蠟塗る造り花

 

暖かや蕊に蠟塗る造り花   (芥川龍之介)

 

春の季語「暖か」を使い、そこに生命を感じさせる蕊(しべ)が来たと思ったら、熱で溶ける蠟(ろう)が来て、造花という人工の花。
何とも芥川っぽい作品です。
1900年前後ですから紙や布に塗っているのかは分かりませんが、羅生門などを思うと、暗闇で蝋燭から筆で塗っているような、春とは違う暗さを感じてしまいます。

 

花の木に あらざらめども 咲きにけり
ふりにしこの身 なる時もがな
      (古今和歌集 445 文屋康秀)

 

こちらは木(メドハギ)を削って作った削り花(造花)ですが、こちらも「私も役に立つ(実がなる)時がくればいいのに」と下の句が来ているように、自身の不遇を歌うと、、、なかなか上手い歌です。

 

冷たい風が入り混じるものの、日中は夏日がやってくるなど、暖かくなりました。外で作業していると暑すぎなくらいです。
ここから夏がやってくると思うと、ぞっとします。

防草シートが色んな場所で施工されているのを年々見かけるようになってきました。
草抜き草刈をして、家庭菜園や花壇を作って、、、といった作業も、この数年の酷暑で随分苦しくなったのではないでしょうか?

道路沿いにきれいに花を植えてあるところがあったのですが、一昨年くらいに防草シートが張られたと思ったら、昨年にはコンクリートが流し込まれていました。

花(植物)を愛でるというのは自然へ愛を向けていることになりますが、そのために猛暑日に草抜きするなど維持管理をするのは大変で、自然から苦難を向けられているような気にもなります。物価の上昇も花の苗だって御多分に漏れず2倍どころでない苗もあります。

桂離宮の枯山水とは別の動機で同様な成果物が出てきそうですね。
そこで、最初の句に戻ってくるわけです。

AR(拡張現実)など何を使うかはアイディア次第ですが、古きを想い、四季を再現する、、、
そもそも異常気象によって四季自体失われる未来がやってきて、現在の異常気象が以上でなくなるかもしれませんし、、、

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

GW休暇のお報せ

GW休暇のお報せになります。

2025年4月26日土曜日由り、5月6日火曜日迄となります。

1週間超お休みいただき、ご不便をおかけするかもしれませんが、宜しくお願い致します。

何か御用がございましたら、お問合せよりご連絡いただけますと幸いです。

私の20代が詰まった研究(?)と機械学習のAIには非常に重なる内容が多くて、というより基礎理論の応用方向性の違いのようなもので、2021年8月27日に書いた「拡散方程式」を交えて書きたい気もするので、GWはその取り組みになるかと思います。
画像生成や分子構造生成の数学的理解(アルゴリズム)に触れたいです。

あとはGWの予定として、ubuntuをOSに採用したPCをつくったので、試したいことが試せればと思っております。もう錆びついたかもしれませんが、数値解析を少しやろうかと。弊社の分離膜装置はデータも取ってあるので、試したいような、、、うまくいけば、データ項目を増やして変数を増やしたいので、そこのあたりをやっていけば、制御が、、、わかりません。。。

少量の樹脂ペレットの需要確認

いつもお世話になっております。

【概略】
例えば、「樹脂Aのグレードa品の耐薬品性を実際どんなものか試してみたいと思っていたから、多少保管環境悪くても安くで手に入るなら欲しい」という方がいたら、お売りできるかもしれません。

古い樹脂ペレットが25㎏前後の単位で多種グレードでストックしています。
グレード含めて現在50種類程度あります。
樹脂原料がリペレットされる場合、弊社でストックしたものは出荷後、ブレンドされることが少なくないです。それよりはグレード毎の特性を生かした活用を見出したいと思います。
それが弊社で応えられるものか、何らかのシステムを作る必要があるか、分かりません。試しに本稿で書くことで、何か反応があるか試してみようと思いました。
現在保管環境も良くないので、開発の本試験には向きません。ニーズがあることが分かれば、保管環境改善努力はしていきます。
基本、宮崎県内での反応が知りたいです。
電話ではキャパシティー的に厳しいので、メール(問合せ)よりご連絡いただければ幸いです。

 

樹脂ペレット等を試験的に少量必要だという方がいるかと思います。

実際、数㎏取り合えず試してみたいのに、仕入単位は100㎏だということもあるようです。

基本的に弊社が回収するものは、リペレット用の破砕品であったり、社内規定上使用期限を過ぎたものであったり、します。
試作で使用したが、うまくいかず未使用樹脂ペレットの廃棄もありますが、それなりの年数倉庫に保管していたものであることがほとんどです。

加えて、弊社でも少なくとも同一樹脂種類が300㎏くらいストック量ができてから、出荷することが多いので、なおさら物性の値を保証できるものではありません。
ただ出荷が長引くだけ不良の原因になりうること、複数のグレード品が袋毎とはいえ混載された状態で出荷されることなどを考えると、ペレットの有益な使用法があるのではないかとも思います。

どこの企業で使用されていたものか教えることはできませんが、希望樹脂やグレード(物性)をご連絡いただければ、新品のものよりは遥にお安く少量からご提供できるかと思います。物性情報のみからのご提案はできません(それは原料メーカー様でお調べになった方が良いと思います)。

実際、需要が分かっても、弊社でそれに応えることができないことが浮き彫りになるだけかもしれませんが。。。

マテリアルズ・インフォマティクス(MI)によって、求めている物性の材料開発(探索)をAIを活用して情報抽出し効率性をあげる動きが進んできています。
良質な研究データを抽出できるのか、予測結果と現場環境による結果のギャップの大きさはどれくらいか、実際得られた結果の取扱いも重要になることと思います。

弊社も成長機会を求めております。いろんな出会い、経験が必要だと思います。

以上、よろしくお願いいたします。

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試作用樹脂原料、実験用樹脂原料、試作用樹脂ペレット、実験用樹脂ペレット

DeepSeekと強化学習、蒸留

樹脂分別のひとつの方法として、片っ端から外観で覚える方法があります。不特定から樹脂を集めるケースではなく、イレギュラーはあるものの工場関係のお客様には有効です。

但し、取引工場様ひとつだけでも数百個で足りないくらい外観の種類はあると言っても過言はないし、ランナー品は非常に似ています。

そうした場合に画像認証を持ち込むのは有益だと思います。但し、質感はカメラに捉えきれないし、破損品等の外観問題やイレギュラー品、試作品、新製作品もありますし、機密情報漏洩のリスクも出てきます。
ただ、画像認証の開発のラフスケッチはしたことありまして、、、、

改めて行列(matrix)の道具としての実用性(表現性)に関心するわけですが、、、

 

DeepSeek ショックです。

 

arXivにDeepSeek-AIの論文が出ていますね。分かりやすく解説してくれているウェブページもあります。

データからAIが認識してアウトプットするための学習は、教師あり学習、教師なし学習、強化学習があります(ほか、半教師あり学習)。
この学習をするために、プログラミング言語Pythonに興味を持つとこう紹介されるわけです。但し、前者2つは比較的例が豊富でテキストも出ていますが、強化学習となるとより踏み込んでいく必要があります。
強化学習は用途が高度というべきか、得られる結果が直観的で分かりやすいのが教師あり学習でしょう。

私もそうですが、画像認証させるために、データを用意するのが手っ取り早く、教師あり学習に流れていきます(画像認証系を識別AIともいうようです)。

そして、現在の主流の生成AIもそうです。

この学習のアルゴリズムもしくは中間層構造システムの行列計算処理を大量のGPUが担っているわけですが、このGPUが大量すぎてデータセンターは電力を無尽蔵に消費します。

壮大な量の詰め込み学習をするので、物量任せですらありますが、その学習をした分の成果も大きいわけです。

 

一方、今回のDeepSeekは膨大なデータではなく、各要素に評価付けできる(報酬の獲得)モデルをつくり、アルゴリズムによって報酬を最大化します。あとは自身でシミュレーション検証を繰り返して、閉じた状態で学習します(強化学習)。
このアルゴリズムがGroup Relative Policy Optimization (GRPO)で(略。というか分かりません)
要は、強化学習を巧みに使っています。

通常は、膨大な教師あり学習させて、仕上げに強化学習でブラッシュアップするようですが、こちらは最初に強化学習をもってきています(アルゴリズムは全然違うはずです)。
シンプルに言えば、この「膨大な教師あり学習」を必要としないことで、大量のGPUを必要としないと言えます。

強化学習の後、高品質データのみを学習させて微調整してスタートする、アウトプット面などの修正を加えていっています。それによって一部従来の生成AIと同等のパフォーマンスを達成し、さらにそれを蒸留した小型モデルで教師あり学習をすると、小型だから計算処理量が少なくても(低容量でも)、きちんとパフォーマンスを達成したようです。

※モデルを小型化(圧縮)する方法として、Pruning(枝刈り)、Quantize(量子化)、Distillation(蒸留)が代表的であり、今回のモデルには蒸留が使われたことになります。一部、量子化モデルもあるような情報が出ていますが、私の目を通した論文にはDistillationのみでQuantizeは出てないので、取り合えずこのままにしておきます。

 

と、素人ながらに、こういうことだよなと感動しています。
何がこういうことなのかは企業秘密ですが、とにかく方向性を定めて、精進いたします。

 

リサイクルの市況動向関連事項

お世話になっております。

現在のプラスチックや鉄の再生原料としての需要における因子、関連事項についてトピックを挙げさせていただきます。

 

鉄は中国の影響が大きく、中国の需要減により2年前の低水準になっています(日経2024.9.20)。鉄製品にするときは加熱炉で圧延していくわけですが、その前の段階(実際に加熱炉に入れる前の品質検査前の段階)のスラブやビレットと呼ばれる鉄(原料)が寧ろ中国から大量に輸出され、世界全体で鉄は値下がりしているようです。
これから正月(旧正)と停滞は続くでしょう。

 

タイが廃プラの輸入停止です。

日本貿易振興機構(ジェトロ)の「ビジネス短信」の2023年4月10日記事に既に公式に上がっています。
「2025年以降の廃プラ輸入の全面禁止に向け通達案を公表(タイ)」

ごみの廃プラではなく、再生樹脂原料になる未加工廃プラと思っていただければ。細かい動向をここで述べることはできませんが、、、

 

特にプラスチックは世界的動向として外に持ち出さない、つまり、海外に出さず国内でリサイクルも完結する動きが顕著です。そうなると、理由は様々ですが、他国では用途があっても国内では需要のない再生プラスチック原料(樹脂)が出てきます。

再生原料になると、水平リサイクルは難しく、特にエンジニアリングプラスチックは基準を満たすことは困難でしょう。排出工場内での内生化するシステム作りが商社によって進められています。

内生化システム構築によって既存の外生化システムよりSDGsを目指せると説明、補助金を引っ張り出すことのできる規模が必要だとは思います。

 

SDGsの達成を目指すことを第一義に考えるなら、おそらく企業の集約化、一種の国営化が効率的だと思います。もう少し言い換えるなら、世界経済の基準を満たしつつ、世界規模で戦っていくなら、、、となりますかね。
まさに現在、そうした企業の統合が起こっているわけです。

 

中小企業ないし零細企業は、固有の武器を巨大企業に売っていくか、何らかの形で存在意義を残していくか、、、になるのかなとは思います。

特にハード分野は顕著でしょうし、量子レベルの精密さや理解が求められる分野は零細企業レベルで設備を整えられないのではないでしょうか?

 

趣味で研究費(補助)の採択案件等を見ながら、現在の研究最前線情報を拾うこともあります。趣旨や方向性を大まかに掴む程度ですが、既存の大型研究設備が大前提であり、その研究費単体で0からできることはほぼありません。
勿論、そうした設備をレンタルできる支援設備センターみたいなのもありますが、、、例えば光ピンセットを使ってみたいと思って、どこで使用させてもらえ、誰がどうやってそれを使用するのか、、、

 

まぁ、あまり評論家目線で語ると、できない言い訳ばかりになって、フロンティアスピリットの灯が消えがちなので、ここまでにして、、、

 

科学の発展にミスリードは重要で、その視点(フレームの外)から眺めることで、イノベーションは起きることもありますし、、、

 

何が正しいかはさておき、グローバルスタンダードの名のもとに、ローカル単位で現在のインフラを基にした説明をしようが長期的にはきっと正しい、世界規模でその方向をみれば正しくなるという原理が強いです。ローカル固有の原理はガラパゴス化されます。
だから、グローバルな正しい方向に合わせれば、日本がそこに合わせると、例えば環境への影響は短期的に非効率過ぎて大きく悪くなる(中長期的に良くなるのだろうか)とあっても、結局グローバリズムに合わせないと環境への取り組みとしては失格の烙印を押されます。

また、結局は、表向きには同じ方向を振り向いたふりして、ローカルでは、こっちが正しいんだから建前だけでいいと判断して、実は検査で違反していましたといったのが出てくるわけで、、、(性善説みたいな解釈をすれば)

 

正しいは難しいんです。

不条理ですらあります。

 

一括りにするものではないかもしれませんが、以下の2冊を挙げて終わります。

ダグラス・ラシュコフ氏『デジタル生存競争 誰が生き残るのか』
ダロン・アセモグル氏『技術革新と不平等の1000年史』その他

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

年末年始休業のお知らせ

ご無沙汰しております。
年末年始の休業のお知らせです。

12月28日土曜日より1月5日日曜日までとなります。
ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

2024年はどんな年だったか問われると、例年以上にマルチタスクに拍車がかかっており、ゆっくり物事を考える時間がなかったように思います。
そんななか、谷川俊太郎氏が亡くなられて、、、
新しく小説の世界にどっぷり落ち込んでいく余裕というべきか心の強度がないなか、詩だけは定期的に新しく取り込まないと、、、なんて思っていたわけですが、、、この「新しく」を簡単に自分の血肉にするのは難しく、「独自性」をしっかり気付くのは、、、また、、、
個人的には大江健三郎氏の文学的評論や読んできたものに影響を受けており、谷川俊太郎氏に対しては詩人を生業にする業というべきか、、、そのattitudeですよね。。。
大岡信氏が亡くなられ、、、大江健三郎氏が亡くなられ、谷川俊太郎氏が亡くなられ、、、本当に世界が消失していくように感じます。

2025年は量子力学誕生から100年とのことで、モチベーションはあがるわけですが、赤外線分光法が今現在は一番近くで感じられるものですが、「量子赤外分光 Quantum InfraRed Spectroscopy 」がホットな話題なんですかね。実用化までいけば、単なる小型化だけというか、私がいま欲しいツールなのかもしれません。
来月の現代化学(雑誌)にも紹介されるみたいですし、楽しみです。

量子を使いこなす、、、半導体の世界を見ても、基礎理論というよりエンジニアリング的な実用サイドへの応用面が重要になっているわけで、小型化のレベルが分子2個分のサイズになり、トンネル効果をどうクリアするか、その精度での量産化する必要があり、、、(以下、略

ちなみに弊社の分離膜、1次処理:限外濾過膜の穴(孔)はもう少し小さく、2次処理:RO膜は更に小さいです。そう考えると、分離膜は古典力学の範疇でなく量子力学モデルが必要ではないかと。。。統計力学が現象論的にアプローチできるので、実務的には求められないのかもしれませんが、浸透圧現象含めて、、、

趣味ないし自社内の範囲ならラズパイのような電子工作も自分でやる手はいくらでもあるので、高度な技術よりはエンドユーザーサイドのアイディアなのか、、、

資材や処理コストは上がり、労務費は上がり、事務手続きは増え、、、ネガティブになっていくばかりですが、少しずつ前に進んでいく、技術や知識の種を播いていくしかないのだと思います。
地道に信頼を積み重ねつつ、お客様のニーズに応えるための創意工夫、、、それ以上の何かを見つけていきたいと思っています。期待を超えないと面白くないのは重々承知しております。

最後までお読みいただきありがとうございました。