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月別アーカイブ: 2020年11月

工場あるところに鳩あり

つめたい秋の朝の
ラッシュアワーの停車場前
がつがつとパン屑をついばみ
せはしげに まばたきして うずまく
青、灰、緑の
鳩の波に
ひとり 背に 首をうづめて
うごかぬ おまへ
セピアいろの 鳩よ

(須賀敦子「同情」)

 

彼は野いちごの生えていないところに穴を掘り、それから鳩を調べた。
(中略)
小鳥たちにさえもふんだんに創造の御力を注いだ神は、デイヴィッドに永遠の生を与えることを拒むことによってその被造物のすべてを破壊し去るようなことはけっしてしないだろう。

(ジョン・アプダイク/寺門泰彦訳『鳩の羽根』)

 

鳩は工場の配管や屋根を住処とします。問題は糞(ふん)ですね。
衛生上も見た目も良くないし、草が生い茂ることもあります。

鳩は自分の住処と思うと意地でもそこに住み着こうとするので、非常に出て行ってもらうのは難しいです。
ネットで侵入できないようにしても隙間を見つけて入ってきます。
一時的に効果があっても、いたちごっこ状態になります。本当に鳩対策は難しいです。

何か画期的な方法を考え出せれば、、、と思うこの頃です。

主よ 一羽の鳩のために
人間 が くるしむのは
ばかげてゐるのでせうか。

(須賀敦子「同情」)

意味が全然違いますね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
12月になったら、ウェブサイトのトップ画像の説明をしたいと思います。

(有)アイ・エス・オー 長友

Le plus important est invisible…

On ne voit bien qu’avec le coeur. L’essentiel est invisible pour les yeux.

 

 

 

 

 

Bien sûr…

Ce qui est important, ça ne se voit pas…

地球は泣いていない

廃棄物処理業業者が地球は泣いていないなんて言ってしまうと不法投棄でもしてんのかと思われそうです。
廃棄物処理業者って汚いきつい危険の3Kのイメージがあるので、エコや地球環境問題の是正に関わっているクリーンなイメージを打ち出します。

ただ地球環境問題を取り上げる時に、地球が泣いているかのような描写をすることがあります。それは比喩であり、分かりやすい訴え方であるのは重々承知です。でも、例えば地球型惑星で言えば、(地球上の)生物が住める環境ではないからと火星が泣いているとは言わないでしょう。共有地(コモンズ)の悲劇を想定することで、皆が狭い視野で自分本位に行動すると資源を食い尽くすから、警笛を鳴らし続けないといけないのは肯定しますが、無資源になったからと地球自体は地球としての存在を失うわけではありませんし。。。
最終的に人類が未来永劫住み続ける地球号であるのにマイナス要因になることを地球環境問題と言っています。地球規模の人類環境問題ですね。泣いているのは未来の人類です。人類が第一にあって他の生物です。過去絶滅した生物種を一種一種目に涙を浮かべながらあげるような方は稀でしょう。

ケガレとケについては踏み込む自信はありませんが、ハレ側の非日常がエリート業で、ケガレ側の非日常が3Kなのかなと思うことはあります。エリート生活こそタフさ(バイタリティ)の必要な生活ですが。
その視点では純文学小説家がケガレ側に接近を試みるのに、日雇い業で生計をたてるのもケガレ(非日常)を意図しているのでしょう。名小説が執筆できて世間的評価があがれば文字通りの小説「家」になりますが、ケガレがハレに転換するだけで非日常は変わっておりません。

一見地味に見えることも、奥はどこまでも広がっていきます。
廃棄物業にインテリ評論家的アプローチだけでなく、可能性を広げたいと思っています。地球の涙をぬぐっているように見えるような非日常さをだせるような。。。
いくつか水面下で動かしています。お金と時間が必要ですが。。。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(有)アイ・エス・オー 長友