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秋をつかみ損ねて

お昼には汗をかくことはあるものの、朝夕はすっかり冷えてきました。
昨日のように雨が降ると単に長袖では鳥肌が立ちます。

 

 

 

 

 

 

 

 

とはいえ、狂い咲きが桜やサツキに見られ、栄養が失われて旬の時期に元気がない状態にならないか心配になります。

秋ですが蚊も未だ多く、現在では蚊も秋の方が過ごしやすいのでは? と思います。太宰の哀蚊ももう少し先ですかね。

とりわけあの晩の哀蚊の御寝物語は、不思議と私には忘れることができないのでございます。そう言えばあれは確かに秋でございました。
「秋まで生き残されている蚊を哀蚊と言うのじゃ。蚊燻かいぶしは焚たかぬもの。不憫ふびんの故にな」
ああ、一言一句そのまんま私は記憶して居ります。

太宰治「葉」

狂い咲きよりも哀花の方が私にはしっくり来ます。
哀蚊の時は、通常は蚊取り線香を焚くのに、秋は我慢せよとなるのに対して、哀花の時は、通常は枯れるまで愛でるのに、秋は摘み取ることになるので、表面的な行動としては真逆な対応になりますが。

狂い咲きは葉の中で作られるはずのアブシジン酸がきちんとできていないことが原因のひとつでもあるので、剪定のタイミングや害虫防除等を考えることも必要かもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

(有)アイ・エス・オー 長友